兎に角、私は目立ちたかった。目立ちたくてこのブログを立ち上げ、LINEのタイムラインにリンクを貼り、Twitterで宣伝して翌日再RTをするなどしている。私は目立ちたがり屋なのだ。

綺麗な服を着て、夏は薄手の、丈が短いワンピースで白い肌を出す。見せびらかすようにパンプスの音を鳴らし、澄ました顔で適当な街を練り歩く。

体型には一層気を遣う。普通 ではダメ、理想体型 も似合わない、所謂 モデル体重 がちょうどいいのだ。私は少し心配されるくらいの細さでいることが、一番の精神安定剤だと思っている。

私はよく兄弟と比べられていた。だからもっと良い評価をもらおうとして、学業には必至に打ち込んでいた。それでも年の離れた、成績優秀の兄二人には勝てなかった。「あなたはもっと頑張りなさい」「お兄ちゃんたちみたいになりなさい」家でのカーストは常に最下位だった。

 

勉強ではマウントのとれないことを知った私は見た目で勝負に出た。もちろん気持ち悪い、もっと食べなさいと言われた。でも元々ぽっちゃりの私には恍惚的な時間だった。こんなに人の目を浴びたことはこれまでなかった。私は自分が摂食障害であること自体はあまり悪くは思っていない。

 

認めてくれなくなった両親は次第に私と距離を置くようになって、同時に私の中で承認欲求が芽生えた。腹ペコの怪物のようだ。いくら可愛い、きれい、を投げかけられてもすぐに消化してしまう。好かれたいのではなく、認められたい。心底あるのはそれだけだから、私は一生恋愛には向いてないと思う。